男性型脱毛症(AGA)

プロペシア(フィナステリド)・ザガーロ(デュタステリド)の内服治療について

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男性型脱毛症(androgenetic alopecia、AGA)は思春期以降に始まり徐々に進行する脱毛症です。

脱毛は生理的な現象ではありますが,外見上の印象を大きく左右するので QOL(Quality of life)に与える影響は大きいと考えられます。

AGAの治療のためのお薬であるプロペシア(一般名フィナステリド)とザガーロ(一般名デュタステリド)は、厚生労働省が日本国内での使用を承認したAGAに対する内服治療薬です。

予想・期待される効果

プロペシア(フィナステリド)・ザガーロ(デュタステリド)はともに、AGAの原因とされているジヒドロテストステロン(DHT)の産生を抑制することで治療効果を発揮するお薬です。

これらのお薬は、1日1回の内服を継続することでうす毛の進行を遅らせる、または毛髪数の増加の効果が期待できます。通常、効果が確認できるまで6ヶ月間、毎日1回飲み続ける必要があります。

また、効果を持続させるためには継続的に服用することが大切です。日本国内での48週間の臨床試験では、頭頂部の写真評価で半数以上の人に改善が認められています。なお、すべての患者さんに効果があるわけではないことをあらかじめご理解ください。

起こりうる有害事象とその対策について

副作用として食欲不振、全身倦怠感、抑うつ症状、勃起不全、性欲減退、精液量の減少、精液の質の低下、肝機能障害、アレルギー症状などがあります。また未成年の方は服用を控えて頂いております。

服用時には定期的に血液検査で肝機能をチェックさせて頂きます。肝機能の採血は服用開始時、その後は服用から半年毎に行います。健康診断や他院で定期的に採血されている方はデータの提示をよろしくお願い致します。それ以外の方は当院で採血させて頂きます(自己負担)。

データの提示、当院での採血に同意いただけない場合は、薬剤副作用に対する責任は負いかねますのでご了承ください。また一旦処方させていただいた薬の返品、返金はできませんのでご了承下さい。

*採血1回 2,500 円 (自己負担)

取扱い上での注意事項

  • プロペシア(フィナステリド)・ザガーロ(デュタステリド)を割って服用しないで下さい。これらの薬を割って服用した場合の安全性や有効性も確立されておりません。 ・女性(授乳中、妊娠中、妊娠の可能性のある方)、小児が、プロペシア(フィナステリド)・ザガーロ(デュタステリド)を服用し、破損した薬剤に触れて有効成分が吸収されてしまうと、男子胎児の生殖器官等の正常発育に影響を及ぼすおそれがあります。
  • プロペシア(フィナステリド)・ザガーロ(デュタステリド)を服用中の患者様では、前立腺癌検査で測定される PSA という検査値が約 50%低下するので、評価の際には注意が必要です。検査の際には、担当医療機関に服用していることをお知らせ下さい。
  • プロペシア(フィナステリド)・ザガーロ(デュタステリド)を服用中の方は献血できません。献血をする場合は、服用中止または終了後、1か月間空けて下さい。