帯状疱疹のワクチンについて

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帯状疱疹ワクチンとは、「帯状疱疹の発症予防・重症化予防をするために、帯状疱疹ウイルスの毒性をなくし投与するワクチン」のことです。

帯状疱疹ワクチンを発症前に接種しておくことで、帯状疱疹にかかりにくくするほか、仮に帯状疱疹にかかったとしても重症化を予防できるほか、「帯状疱疹後神経痛」になりにくくする効果もあります。

ワクチン接種対象について

帯状疱疹になりやすい50歳以上の方から接種することが可能です。

患者さんの症状や状態によってどちらが適しているかを決めていきます。

ワクチンの種類について

シングリックス®:
サブユニットワクチン

利点

  • 帯状疱疹の発症予防効果・帯状疱疹後神経痛の発症予防効果がいずれも高いです。
    ・帯状疱疹の発症率に関して、50歳以上で97.2%、70歳以上で89.8%の発症予防効果が認められました。
    ・帯状疱疹神経痛に対する発症予防効果は85.5%でした。
  • ワクチン生成の際にウィルスを使用していないため、免疫抑制患者にも使用可能です。

欠点

  • 筋肉痛・倦怠感・頭痛・発熱などの全身性の副作用の発生頻度が「ビゲン」®より高いです。 
  • 高価であり、2回の接種が必要となります:シングリックス®は1回20000円~25000円で接種されていることが多く、2か月あけて2回接種が必要です。そのため、十分な免疫を作るのに4万円~5万円の費用がかかります。(当院では1回20000円です(薬剤費のみ))

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビゲン」®:生ワクチン

利点

  • 比較的安価です。(1回8000円です。薬剤費のみ)
  • 1回の接種で完了できます。
  • 全身性の副作用の発生率はシングリックス®に比べて低いです。

欠点

  • 帯状疱疹の発症予防効果・帯状疱疹後神経痛の発症予防効果がシングリックス®より低いです。
    ・帯状疱疹の発症率が51.3%減少しました。
    ・帯状疱疹神経痛に対する発症予防効果は66.5%でした。
  • 生ワクチンであり、ウィルスを弱毒化してワクチンを生成しているため、免疫抑制状態(プレドニンや各種免疫抑制薬内服中)では接種できません。

費用・投与スケジュール

シングリックス®:
サブユニットワクチン

1回20000円、2か月おきに2回接種が必要です。

乾燥弱毒生水痘ワクチン「ビゲン」®:生ワクチン

ビゲン®:1回 6000円、1階の接種で完了です。